キンカン別名)姫橘(ヒメタチバナ)、金橘(キンキツ)
金柑は、直径2-3センチほどの小さな果実で、甘い皮と酸味の強い果実を丸ごと食べる変わった柑橘類です。生薬名キンキツ(金橘)とも呼ばれ、小粒で甘酸っぱく、ほろ苦い後味の果実は昔から風邪の予防やのどの痛みに効果があるとされています。
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“金色に輝く柑橘”
- 旬の時期
- 11月中旬~翌2月中旬
- 成分と栄養素
- ビタミンC、E、A、カルシウム、食物繊維など。カルシウムが多く含まれている果物であり、吸収を助けるビタミンCも豊富です。丸ごと食べられるため、柑橘類に含まれるポリフェノールであるβ-クリプトキサンチンやシネフリンが効率よく摂取できます。そのほか、毛細血管の強化や抗アレルギー作用、循環器系疾患の予防、抗酸化作用のあるヘスペリジン含まれています。
- 美肌効果
肌の組織を作るタンパク質の一種、コラーゲンを作る際には、たくさんのビタミンCが必要です。丸ごと食べられる金柑はビタミンCを余すところなく摂取できます。 - 風邪予防・咳止め
金柑は抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンA、C、Eを含みます。これらのビタミンは体内で発生する有害な活性酸素の働きを防ぐ作用があり免疫細胞の機能低下を防ぎます。また、ビタミンAにはのどや鼻などの粘膜の保護機能を高める働きもあるため、気管支を拡張し咳止め効果があるとされるシネフリンとともに、風邪の引き始めにも効果を発揮します。 - 骨粗しょう症予防
丈夫な骨や歯をつくり、神経の緊張や興奮をしずめるはたらきがあるカルシウムを多く含むほか、骨質や骨代謝を改善するβ-クリプトキサンチンを含むため骨粗しょう症予防に役立ちます。更に豊富なビタミンCはカルシウムの吸収を助けます。 - 血流の改善
金柑の皮に含まれるポリフェノール、ヘスペリジンは末梢血管を強化する作用があるため、血流を改善、高血圧を予防、コレステロール値を低下させる効果があります。また、活性酸素を抑えるビタミンCはしなやかなで強い血管を保ち、毛細血管への血行を促進します。 - 腸内環境を整える
丸ごと食べられる金柑には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維には、便秘の改善はもちろん、体内の有害物質にくっつき排泄する働きもあるので、デトックス効果があるとされています。 - おすすめ関連コラム
TIPS
- 色素(ジュースの色素/果肉のみ)
- 黄金色
- 水分量
- やや少ない
- 硬さ
- ふつう
- *水分量・硬さは目安です。栽培方法や気候、時期などで個体差があります。
- おすすめの搾り方
- パイナップルやオレンジなど、果肉の柔らかい食材と一緒に搾るときに粗目のストレーナー(フィルター)を使うと、金柑の果肉感や華やかな香りが楽しめるとろっとしたジュースに仕上がります。ニンジンやリンゴなどの、硬い食材と一緒に搾る時は、細目のストレーナー(フィルター)を使うと、不溶性繊維の少ないさらっとした飲みやすいジュースが味わえます。
また、金柑は皮を剥かずにそのまま搾ることができるため、栄養素を余すことなく味わうことができます。
- ジュース以外のおすすめの食べ方
- 栄養をのがさず調理
〈加熱して食べる〉
金柑を水とハチミツと煮詰めると甘露煮が完成。そのまま食べても美味しいですが、お湯を注げばホットドリンクとしても楽しめます。 - 彩りよく味わう調理
〈生で食べる〉
金柑はビタミンを豊富に含むため、生のまま皮ごと食べるのがおすすめです。ミキサーでピューレしてドレッシングやソースなどにするなどがおすすめです。
監修:Hurom、管理栄養士 山本 理江(やまもとまさえ:@masae.yamamoto421)